【株】サービス業の銘柄分析/検討:ヒップ【高配当PF】

高配当ポートフォリオ入りを目指す銘柄分析第17回目はサービス業のセクター。

毎度おさらいになりますが高配当ポートフォリオの候補を探す上で指定した値は以下です。

PER(株価収益率)     ~15
PBR(株価純資産倍率)   ~1.05
ROE(自己資本利益率)   10~
ROA(総資産当期利益率)  5~
配当利回り         3.7~
自己資本比率        40~
流動比率          120~

一番最初の候補リストには3銘柄入っていたのですが、内2銘柄が減配のため分析を見送ります。
残りは1つ、以下がその銘柄になります。

サービス業_リスト

 

(2136)ヒップ 

【特色】開発系技術者派遣の中堅。自動車軸に電子、ソフトウェアの開発設計が主。治験業務支援撤退
【単独事業】輸送用機器38、電気電子機器・半導体12、情報通信・精密機器20、機械関連11、情報処理・ソフトウエア19 <20・3>  ※会社四季報オンラインより

そもそもサービス業とはどういう業種なのでしょう。私がまだ株式投資を始める前、セクターなどという単語すら知らない頃のサービス業と言ったらイコール接客業でした。土・日休めない仕事は全てサービス業という認識でしかありませんでしたね。

調べてみると、顧客の要求・要望、例えば「○○したい」「○○して欲しい」というものに応えるものは全てサービス業ということでした。

まぁ何となく明確に区別できないものはサービス業に入れとけ的な感じもしますが、そういうものとして分析していきましょう。

さて、ヒップの会社HPを見ると、「機械設計、電子設計、ソフト開発の技術サービスを提供するアウトソーシング事業を展開している」とあります。

要は専門技術を有する人材の派遣会社というものでしょうか。

人材派遣のビジネスモデルは単価×稼働工数になるので、例えば大ヒット商品を売り出して莫大な利益を生むという事はあり得ません。売上を伸ばすには、単価を上げるか社員を増やすしかないのですが、専門技術を有する人材という事であれば単価は高いのでしょう。

また、アウトソーシングを発注する側としても、社員を抱えるリスクを回避しつつ高い技術力を享受出来るのであればWinWinですね。

社員を抱えて技術力を付けるまで教育するのはコストが掛かりますし、育ってから退職されるのはかなりのロスですから。

受注するヒップとしても、契約が続く限り報酬を受け取れるので、小売り業のように物が売れなくて収入が無いというようなことはありません。

大きく儲かることがない代わりに、大きく収益が減ることも少ないという安定性が長所でしょうか。

業績を見てみましょう

ヒップ-業務実績

今期の予想は未定の状態ですが、毎年微量ながら増収していることと、配当が前年と同額出せそうなことから、コロナ禍でも大きく落ち込むことは無いのでは?と思われます。
8/6の決算短信の前年同期比を見る限り売上高に関しては微減、経常は3割減という感じです。

ヒップ 決算短信

キャッシュフローはどうでしょう

ヒップ キャッシュフロー

やはり毎年大きな上下動なく安定的にキャッシュを稼いでいるようです。おそらくですが若干減る程度で収まるのではないでしょうか。
発表があるまでは分かりませんが。

財務状況を見てみます。

ヒップ 財務状況

自己資本比率はまあ安定したレベルで推移していますね。有利子負債倍率も決して低いとは言えませんが、1倍以下ですし問題ないでしょう。

バフェットコードからグラフもチェックします。

ヒップ 各種グラフ

大きく儲けないがと書きましたが、こうグラフで見ると割と綺麗な右肩上がりを描いているようです。角度は緩やかですが順調な成績ですね。
BPSに関しては大きく上がっていることが分かります。配当も4期連続維持、増配はありませんが減配もありません。
配当性向で見れば増配の余地はありそうです。

 

チャートを見てみます

 

ヒップ チャート

コロナショックで大きく下げた株価ですが、全ての移動平均線が集束しながら、下値を切り上げている感じです。
上昇トレンドに乗っていると言えなくもないですよね。

まとめ

単価はお客様次第のところもあるので、急激には上昇しないでしょう。売り上げを伸ばすために社員を増やすとリスクも増大します。
という事で業績が爆発的に伸びるビジネスモデルではないと思いますが、高配当ポートフォリオには安定的な業績で減配リスクが少ない方が向いていると思います。

派遣先の業界が多岐に渡れば景気悪化時のリスク分散にもなると思いますので、高配当ポートフォリオに組み入れてみます。

 

 

※この分析に使用した指標は9/26時点の値です。現在のものとは異なります。

※投資は自己責任でお願いします

ヒップ
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