【約680万円】ダブルスコープで資産を溶かした私へ【1日で失う】

その日は突然やってきた。

2022年9月15日の夜。

いつものようにTwitterを見ていたら、ポートフォリオの大部分を占めるダブルスコープ(6619)のPTSでの価格が暴落というツイートが席巻していたのである。

しかし、いくら調べても何が原因での暴落かは掴めることが出来ず、どうやら韓国子会社の上場株価が公募価格を下回るのではないかという憶測から狼狽売りが続いているように見えた。

ここは落ち着いて、PTSの価格は翌日のザラ場に影響することは少ないし、何より原因のニュースは裏取りされているか不明だ、と結論付けた。

そして1晩明けて相場が開く。

1分足チャート
1分足チャート

 

いきなり大幅ギャップダウンからスタートし、小反発を繰り返しながら何とS安(2479円)目前の2480円にタッチしここから急騰。

本日の下げ分をほぼ取り戻し前場は終了した。

後場の開始はいきなり特買いから。

やっぱりダブルスコープ強いな。あんな安値(PTS価格2600円台)で売らなくて大正解だった。プラ転まではなくてもいいから2800円台までは回復して欲しいな。

そんな呑気な事を考えていた刹那、株価は再び急落。

前場を凌ぐ勢いでの暴落に頭がパニックになる。
「え?なんでなん?なんでこんなに売られるの??」

思えば会社側から発表されたIRが、捉え方によってはネガティブに思える内容だったのだ。

「WCPの公募価格などについては主幹事証券と交渉継続中のため、現時点において確定していない」

確かにすっぱ抜かれたとおり公募価格割れする事を明確に否定しておらず、悪材料視されても仕方ない内容かもしれない。

しかし、仮に決まっていたとしても、上場前のタイミングで具体的な価格を公表できる訳もなく、この時点では最大限株主に配慮した内容だったのではないだろうか。

しかしこのIRからの発表が火に油を注いだ状況になり、今度はS安下限の2479にタッチ。

ここで再度反発を見せたため、やっぱり戻すのかと安心したのも束の間。

三度株価は急落し、最終的にS安に張り付いて大引けを迎えてしまった。

売り残りも100万株を超え、火曜日(月曜日が祝日のため)の復活も絶望視されてしまうのである。

TwitterやYahoo掲示板には阿鼻叫喚と、ここぞとばかりマウントを取りに来る部外者や逃げ切った人、ショーターで入り交じり正にカオスとなっていた。

 

そして私。

多くの大負けしたトレーダーがそうだったように、2階建てのフルレバで挑んでいたのだった。

SBI証券現物
SBI証券現物
SBI証券信用
SBI証券信用

 

SBI証券の現物が4000株、信用が6000株と1階より2階が大きい不安定でグラグラな状態。

これは危ないと自覚しており、先日来少しずつではあるが信用を利確している最中、この超絶大暴落に巻き込まれてしまった。

(ただし、この6000株の中には、この日に買ったものも含まれており、2回目のナイアガラ途中とS安直前、そして3回目S安に張り付いた際、と実に3回に分けて計1100株も買い増ししているのだ。)

また、SBI証券の他に現物メインで長期保有している楽天証券の口座もあり、こちらも同じような株数を持っていたのである。

楽天証券現物
楽天証券現物

 

楽天証券の方に出ているが、この日は結局前日比で-500円で最終的にストップ安で引けている。

ダブルスコープ株価
株価

 

SBI証券の信用でこの日に追加した1100株は除いたとして、SBI証券の現物が4000、信用が6000-1100で4900、楽天証券が4100となり計13000株となる。

この他に松井証券で200株持っていたので13200株×-500円、この時点で660万円がわずか1日で消滅したことになってしまった。

実際はもう少し、本日買っていた500株は単価2756円なので、もう138,500円マイナスの上乗せがあるのだ。

そしてこの日はダブルスコープの大幅なマイナスで追証の危機があると思い他の銘柄も損切りしていた。

ダブルスコープは大人気銘柄であったため、恐らく同じように信用をかなりのレバレッジで掛けていた人も多かったのではと予想が付く。

皆こぞって追証回避の為に他の銘柄を損切りしたのだと思う。

結果、ダブルスコープホルダーが他に持っていそうな銘柄も大幅に連れ安している状態だった。

そんな中損切りしたのだから結構な額となっていき、終わってみれば前日比マイナス6,891,846円

総資産額

 

当日は相当ショックで現実逃避していたのか「あー、笑えるくらい負けたな~」程度の感想だったのに、こうして改めて数値として認識するとものすごい大金だ。

もうちょっと頑張ればハイグレードのトヨタアルファードが新車で手に入る。

アルファード
巷で大人気の高級ワンボックス

 

それくらいの大金を1日で失うって、やっぱり資金管理と利確の重要さが身に染みて分かった日となった。

 

ただ、今回は失ったといっても元々がダブルスコープで築き上げた含み益がふっ飛んだだけだ。
火曜日の寄り次第だが、まだ身銭が無くなった訳ではない。

本当にやってくる恐怖は火曜日からの連続寄らずのS安なんだよな。

 

しかしダブルスコープは完全に終わったのだろうか。

日足チャート
日足チャート

 

日足で見たら、ちょうど前回同じように順調に株価を伸ばしていた7月初め、子会社の上場延期が嫌気され大暴落したあの時の値段に戻ったに過ぎない。

そしてその暴落から鍋底を形成しカップwithハンドルのハンドル部分を描くその頃の値段だ。

しかも良く見れば7月初旬と8月中旬に跳ね返されたラインで、25日平均線にタッチしている。ここをサポートラインに反転上昇しないとも限らない。

もっともそれは19日に発表される子会社上場の公募価格によるのだろうけど、EV関連というこれからのテーマ性もあり、続々と発表される国策レベルのIR、設備投資などを聞くとたかだか公募割れだけで悪材料になるのかはなはだ疑問に思えてくる。

 

とは言え、やはり2階建てフルレバという状態が、いかに脆くて危険かという事は重々に分かったので、来週中のどこかで寄った際は必ずポジションを整理して今後の値動きを見据えていこうと思う。

人の行く裏に道あり花の山

という格言もある通り、総悲観の今が買いという事が言えなくもない。

もちろんこれは多少のギャンブル要素もある訳で、どんな良い銘柄でも株価なんて需給で決まってしまう部分もあるので猪突猛進は絶対に避けるべきであるが。

 

以前Twitterにジョジョの奇妙な冒険からポルナレフの名台詞をもじって書いたことがあるけど、使うのはあの時じゃなく今だった。

 

やつを買う前に 言っておくッ! おれは今 やつの値動きを ほんのちょっぴりだが 体験した

い…いや… 体験したというよりは まったく理解を 超えていたのだが……

あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!

「おれは 奴の特買いを確認し買いを入れたと
思ったら いつのまにかストップ安していた

な… 何を言っているのか・・・・・・・・・ わからねーと思うが・・・・・・・・・ 

おれも・・・ 何をされたのか・・・・・・・ わからなかった・・・・・・・…

頭がどうにかなりそうだった… 催眠術だとか超スピードだとか

そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ

もっと恐ろしいものの片鱗を 味わったぜ…

 

ほんと、これ。

 

 

話はだいぶ変わって、私は普段ランニング(といってもジョギングレベル)を趣味にしているんだけど、その時良く聴くのがB’z

今回の大負けで1晩落ち込んだ後、このままウジウジしていても仕方ない、汗かいて反省してまた1から始めようと走り出した。

そして流れてきたのがB’zのF・E・A・Rという曲。

以下歌詞を引用。

F・E・A・R
作詞:稲葉浩志,作曲:松本孝弘

そんなに怖いんなら そいつを利用してごらんなよ
なまくらな心臓に 恐怖の力で火を入れてみなよ
くさりかけの性根を 一気に爆発さしちゃいなさい
まじりけのない燃料で血をグツグツ踊らしちゃいなさい

見きわめろ 見きわめろ 見きわめろ
相手は誰なんだろう? そしてどこにいるのか

これは自分にしかやれないこと
ほかの誰にだってできやしないんだ

ちっちゃくプルプルふるえるくらいならあばれろよ
Dance with The Fear
だれもが似たよな症状かかえてもがいてる
Dance with The Fear
yeah yeah yeah Dance with The Fear

 

あのスカした大向こうのやつらにすきなこと言わしてやれよ
あいつら人がコケるのを手ぐすねひいて待っているんだって
ヒマだから 人の不幸で笑いたくてしょうがないんだろう?
失うことにおびえながら 少しずつ失っていくんだ

目をあけろ 呼吸しろ 気を抜くな
新しい細胞が 叫び声をあげる

優雅な世界でいねむりこく
そんな日がいつかくるんだろうか

計画どうりにことが運ぶほど甘くない
Dance with The Fear
予期せぬ珍事と手と手をつないでころがれよ
Dance with The Fear
yeah yeah yeah Dance with The Fear

結果の知れたゲームから足を洗え

だれかのいいなりやってるならひっくりかえせ
Dance with The Fear
不満をたらたらたれながすんなら変えてみろ
Dance with The Fear yeah yeah yeah
ちっちゃくプルプルふるえるくらいならあばれろよ
Dance with The Fear
コメツブほどのブライドを ダイヤのように光らせて
Dance with The Fear
yeah yeah yeah Dance with The Fear

 

FEARは恐怖の意味。

掲示板やTwitterで人の負けた額を笑う部外者と、リスクを取って大負けや退場の恐怖に怯えながらそれでも成功した姿を信じてあくせく孤軍奮闘する投資家の姿とに本当にマッチしていた。

株でもなんでも投資活動は先の見えない苦行で、計画通りに行くことなんて全くなく、常に自分で考えて行動しミスして退場するのも大きな利益を享受できるのも自分の選択の結果。

特に2番(色を変えた部分)からが琴線に触れた。今回の出来事にピッタリ。

稲葉さんは非常に成績の良いトレーダーなんだろうか。

 

最後グダグダになったけど、とにかく大負けした自分に言いたいのは

 

色々あったけど、もし退場することになったとしても、相場は楽しくて仕方がないから戻ってきて居続けろ

以上

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