格言から学ぶ株式投資 「相場は明日もある」

前回の記事で、KDDIの株を長期保有するならばコロナショック前より安いので買い時である。がしかし、記録を取り始めてからの最安値を知ってしまっただけに、そこから大分値上がりした現在の価格で買うのは悔しいと書きました。そして、買うか買わないか最後の決断をする必要があるとも。

結論から言うと、今回は権利付き最終日に購入することは見送りました。

参考にした格言を元に、素人なりに考えて結論に至った経緯を備忘録的に記しておきます。

なぜ今値上がりしているのか

2月末から始まった怒涛のコロナショックで、大分値下がりした世界中の株価。底が見えないと言われていましたが、さすがに安すぎると判断が入り、買いに向かう人が増えたのかなと思いました。

実際ニュースで、ネット証券の口座数が増加しているという記事を読みました。この暴落を好機と見て、株式投資を始める人が増えているとか。

考えることは皆同じで、安い時に買おうと反発したのかなと。

また、アメリカの様々な景気対策として、FRBのゼロ金利政策や国債買い入れなど量的緩和が発表されましたが市場は無視するかのように乱高下を繰り返していました。しかし、一人当たり10万円以上支給するという分かりやすい対策案でいよいよ反応し始めたのかなと思います。

権利付き最終日に向かって

私もそうでしたが、株式投資初心者がまず最初に検討するのが「株主優待」か「配当金」ですよね。3月は決算の企業が非常に多く、魅力的な優待、高配当の会社がたくさんあります。

ここが買い時ということで3月27日の権利付き最終日(月末の権利確定日に株主として記録される)に向かって値上がっていくのは必然でした。

今後の見通し

経済対策で一時的に株価が押し上がったとしても、コロナウィルスが収束していない以上、経済活動の実態が上向くとはとてもじゃないけど思えません

この土日で外出自粛要請がでたように、人の流れが滞れば物もサービスも売れません。小さな店を営む個人経営者、中小企業の事業が立ち行かなくなれば、日本全体の経済にも大打撃ですし、そこから未曾有の不況になりかねません。

政府は現金(か商品券か分かりませんが)を支給して対策するでしょうけれど、結局収束しなければ効果は一時的で終わってしまうでしょう。

素人ながら、本当に今の株価が妥当だとは思えません。

権利落ち日に値下がる?

権利付き最終日の翌日に株を売ったとしても、その会社の株主として確定するという制度ってどうなの?と思ってしまうのですが、事実なのだから仕方ありません。実際、クロス取引という方法で手軽に株主になれるようです。

結果的に、3月27日をピークにまた値下がりが始まっていくのではないでしょうか

相場は明日もある

そこで今回参考にした相場の格言がこれ相場は明日もある

以下は「相場は明日もある」について日本証券業協会(JSDA)の相場格言集の引用の一部分です。

「みんなが一斉に買いついているときの相場は不自然なものである。その後に現れる相場こそ、本来の姿だ。これを待って仕掛けることが成功の道につながるといえよう。「相場は明日もある」とは、焦りを戒め、機会をじっくり待つことを教えた格言である。」

1年に1回もらえる優待のカタログギフトは確かに魅力的ですが、それを狙って高い株価で買うのではなく、本当にこの先下がることは無いのか、いわゆる2番底と言う状態が無いか見極めたいと思います。

KDDIも一年単位で見てみると

私が株式投資に手を出したのは今年2020年1月のことで、KDDIを検討したのは2月。どうしてもその時を基準に考えてしまうので、記録していた限りの最安値2,680円というのはすごく魅力的に思えたのです。ところがこれを1年単位で見てみるとこんな感じです。

1年チャート
コロナの最安値も去年の8月頃とほぼ同じ

 

今回のコロナショックで暴落した株価も、たった半年前に同じ価格だったんですよね。この後のコロナとそれを取り巻く市場の状況によっては、また同等に下がることもあながち非現実的なことではありません

結論

株主優待も配当金も確かに魅力的です。また長期保有の場合購買時の単価はそこまで意味を持たないです。しかし今後のコロナの影響がほぼ確実に下落の方向に傾くことが予想できるのであれば、今は買い時ではないと判断しました。

優待は来年貰ったって良い訳ですから。

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