株式投資を1月に始めてから4ヵ月が経過し、気が付けば何回か買いを入れ、今月は1銘柄の売却も経験しました。
がしかし、未だにチャートの見方は良く分かっていません。
配当や株主優待でのインカムゲインをメインとする長期保有スタイルとは言え、やっぱり基礎の基礎は抑えておくべきかと思います。
サブ的にキャピタルゲイン目当ての中短期取引もやっていく宣言もしましたしね。
そこで素人でも分かる程度のチャートの見方を以下の通り勉強しました。
勉強したことで分かったことを書き記し、同じように初心者の方に少しでも足しになれば幸いです。
・ローソク足の胴体が長いとき短いとき
・ひげが長いとき
・出来高
・移動平均線
では1つずつ見ていきます。
・ローソク足の基礎の基礎
まずはローソク足の個別での見方です。
ローソク足には陽線と陰線の2種類がありどちらも四角い箱(胴体)と上下に伸びる線(ひげ)で構成されています。

この図では陽線を緑、陰線を赤で表していますが、チャート図によって色・塗りつぶしの有無は様々です。
自分のよく使うアプリなりサイトに合わせて覚えましょう(これはtradingviewというツールに合わせています)。
陽線は取引の開始時点の価格(始値)より、取引終了時点の価格(終値)が上回っている状態で、陰線は反対に始値より終値が下回った状態です。
上ひげは取引期間中の最大の価格(高値)を表し、下ひげは反対に取引期間中の最低の価格(安値)を表しています。
取引期間中をいつに設定するかで見方も変わります。
ローソク足1本を1日で表す日足では、1日の取引の価格遷移を表します。1週間の値動きを表すと週足、更に長く1ヵ月を1本で表す月足となります。
もう少し具体的に週足を補足すると、月曜日の取引開始時の価格から金曜日の取引終了時の価格が上がっていれば陽線、下がっていれば陰線になり、それぞれが始値と終値になるという事ですね。
逆に1日より短い期間を表す時間足、もっと短い分足などもあります。
初心者の内は時間足、分足はほとんど使わないでしょう。恐らく一日の間に何度も売り買いするデイトレードに使うツールかと。
・ローソク足の胴体が長いとき短いとき
ローソク足それぞれの意味するところは分かりました。
しかし実際のチャート図を見てみると、胴体の長いローソクから短いローソクまで様々あります。
中には胴体が無くただの十字架のようになったものまで確認できます。
これらを単なる数値的に捉えると、長いローソクは始値と終値が離れていた、短いローソクは近い値だったという事になります。
十字架は始値と終値が同じ値の場合ですね。
ではそれぞれが表している意味はどういうものになるのでしょう。
陽線で長いローソクは売りの勢いを買いの勢いが大きく上回り株価が急騰したことになります。
陰線で長いローソクはその逆ですから、株価が大きく下落したという事ですね。

それぞれ大陽線、大陰線と呼ぶようです。これが出たら、株価の上昇または下落の勢いが止まらないという傾向が見て取れることになりますね。
陽線でも陰線でも、胴体が短い場合は売りと買いの勢いが拮抗していたということを意味しています。
胴体が無い十字架の場合、完全に同じ勢いで売り買いされたという事ですね。
・ひげが長いとき
設定した期間の中での高値に対して終値が低くなった場合、上ひげが長くなります。
下ひげが出る場合で考えると、始値より一回は下がり、どこかでグッと上昇し売りに押し戻されて終値となるパターンです。
上ひげが出るのはこんなパターンでしょうか。

これが陰線で出た場合は最終的に始値より終値が低かったことになります。

左側だと、開始後にググっと上昇したものの売りに押し戻されて安値を付け、最後に若干買いが入るものの最終的には株価を下げたということです。
右側は最初に下がってから反発するも最終的には売りに押されて株価は下がっています。
どちらも売りの勢いの方が強いということが見て取れますね。
という事は、今後下降する可能性の方が高いという事になります。
下ひげが長い場合は逆に買いの勢いが優勢になるので、上昇する可能性が高いですよね。
・出来高
チャート図の下の方に、だいたいどの図で見ても棒グラフで表されているのが出来高となります。

この図の赤枠で囲った部分です。
出来高は取引された株の数量になります。
縦軸にメモリの単位が振ってあるので、それで取引量の大小も判定できます(大型株小型株)。
単純に取引量の多い少ないを見るだけではあまり意味がありませんが、上のローソクチャートと合わせて考えることでトレンドの動きを判断する材料の1つになるという事ですね。
・移動平均線
チャート図を見ると、だいたいどれも3本または2本の線が引かれている筈です。上の出来高の画像でも引かれています。
もし無かったとしても、設定で必ず表示できるようになると思います。それほど重要な線ということになりますね。
移動平均線と言えば通常は単純移動平均線を指します。初心者に限って言うと、移動平均線は単純移動平均線を覚えておけば十分です。
単純移動平均は、設定した期間の終値を結んだ線でチャートのローソク足の凸凹をならして、見やすい線にしたものになります。
一般的にチャート図には移動平均線を3本書いて、短期移動平均線、中期移動平均線、長期移動平均線を表します。
日足で言うと、5日、25日、75日などで表しますが、これは自分で幾らでも設定できる(ものが多い)ので好きなように設定して下さい。
週足でも月足でも、同様に設定可能です。
初心者にも割と想像しやすいですが、短期、中期、長期それぞれでどのようなトレンドを描いているかの傾向が掴めます。
3本とも上昇していれば分かりやすい上昇トレンド、長期移動平均線が下降していて下落トレンドでも、中期では上昇トレンド、などですね。
以上がローソク足、出来高、移動平均線それぞれ単体での見方や意味となります。
しかし、それだけで見てもほとんど意味はありません。
全てを総合的に見て1つのチャート図として意味をなしている訳です。
・大陽線や大陰線の意味
例えばローソク足の大陽線を見てみましょう。
大陽線は株価の始値より終値がかなり高値で終了したことを意味しています。これが底値で現れたらどうでしょうか。
以下「クスリのアオキホールディングス(3549)」のチャートとなります。

2か月以上も底値での横這いが続き、3/17の大陽線をきっかけに怒涛の急上昇、3つの移動平均線も全て上昇トレンドへ向かいました。
3/17に何かイベントがあったのか否かはこれだけでは分かりませんが(コロナショック中ですから、マスク不足やペーパーの買い占めでしょうか)、
底値での大陽線は株価の急騰への布石になる可能性はあるということです。
反対に、上値付近での大陰線も、急落へのトリガーとなり得ます。
次の「味の素(2802)」のチャートでは、横這いからの5/25の大陰線をきっかけに急落しています。

このように、大陽線や大陰線が出た場合は、それまでの値動きから大きく動き出すきっかけになる可能性があるという事が読み取れます。
とは言え、同じ味の素のチャート図において、同じような大陰線が4月の前半にも現れています。これがなぜ急落のトリガーになっていないのか。
むしろ上昇トレンドに向かっています。

こればかりはチャートだけでは判断できませんし、もちろんチャートの断面を切り取って言っても仕方ありません。
このタイミングで市場を取り巻く環境に何かニュースがあったのか、市場自体のトレンドや企業の決算内容、財務状況などからどう動くかは総合的に判断するべきなのでしょう。
・ゴールデンクロスとデッドクロス
移動平均線においても、株価の値動きを予測するきっかけがあります。
底値付近に表れるゴールデンクロスと上値付近に表れるデッドクロスというものです。
名前は知っているという方も多いでしょう。
ゴールデンクロスとは、底値から上昇トレンドに乗るきっかけとして現れることが多いシグナルで、下降中の中期移動平均線を、短期移動平均線が下から交差していく線になります。
これには角度も重要で、下から鋭角に交われば交わるほど、その後の上昇も強く現れることになります。次の例を見て下さい。


最初のリコーリースの方が下から上に垂直に近い状態で交わっており、その後の株価の上昇も同じような角度で赤丸急上昇しています。
2例目の良品計画では、鈍角に交わり、その後の株価の上昇も同様に緩やかなものになっています。
もちろんこの通りに行かないことも多々ありますが、一つの目安として判断材料に使えるでしょう。
デッドクロスは正反対で下落トレンドの判断材料で中期移動平均線を短期移動平均線が上から下に突き抜けていくパターンです。
角度が重要なのは同じで、次の例のように鋭角に交われば、株価も急落、鈍角であれば緩やかな下落トレンドになる傾向にあることが多いという事ですね。

・まとめ
チャート図の要素の1つだけを見て株価の値動きを判断することは超能力者でない限り出来ません。
しかし、3つの移動平均線から見たトレンドや出来高から見た投資家の注目度や取引量、そこに絡む売り買いの勢いを総合的に判断して
ある程度の短期的な値動きは予測できると言えるのです。
もちろんそれらを総合的に判断しても予想通りに行かないこともあるでしょう。
ただ、知っている上で予測して外す場合と、知らずに根拠も何もなく取引する場合と、どちらがトータルで良い結果を生むか。
言うまでもありませんね。